創立と目的
当会は、宮城道雄を始祖としその音楽伝統を継承することを目的として、昭和41年(1966)10月18日、小野衛(1915~2001)により創立されました。
箏(こと)・三絃・尺八を主とした楽器の習得を通して、宮城音楽のみならず地歌箏曲音楽を学び、その継承発展に寄与すべく活動をしています。
■創は「はじめてつくる」という意味で、当会命名に当たり大切な理念と考えられた。
「創り出すことにより発展がある」とは小野衛の遺した言葉である。
■明(あか)るいという意味と、鳴(めい)(箏が鳴る)を掛けたといわれる。
■旧来の家元制度の宗家という概念を離れ、真に音楽を追求してゆく団体を志して 「音楽会」と命名した。
当会の指導者は全国各地で稽古場を開いており、それぞれの門弟はその下で箏曲音楽の研鑽に励んでいます。加えて、当会では演奏会・講習会・研究会等を定期的に開催し、会員の研鑽の機会を提供しています。
門弟は、研鑽を積むに従って、会長発行の免状を取得することが出来ます。
また、指導者になることを希望する会員は、所定の免状と共に開軒登録希望者のための講習会を受講する事で、その資格を得ることが出来ます。
この開軒制度(*)は、小野衛の提唱していた、広く音楽を学び人間として広い視野を持て、との考えを受けて始められました。指導者を志す会員は、実技のみならず音楽全般の広い知識を持つ必要があり、その研鑽の機会を設けることを目的としています。
開軒した会員の為には、別途の講習会が開かれており、指導者としての勉強を怠ることなく続けています。
会員の中には、プロの演奏家として第一線で活躍している者もあります。
当会は、このように指導者とその門弟とが一体となって、 芸の自主性・独立性を保ちながらも、 人との和・協調性を大切にし、 箏曲・地歌の研鑽習得と発展に寄与すべく活動をしている団体で、どなたでも入会することができます。
(*)開軒とは、稽古場を開くという意、開軒制度とは、当会の指導者になるための制度
組織
名称 | 創明音楽会 |
所在地 | 〒145-0073 東京都大田区北嶺町14-20 |
会長 | 小野正志* (略歴は下記参照) |
副会長 | 高橋てるみ |
名誉師範 | 熊丸倭香 石山律子 穂積政美 長岡幸枝 大久保里子 山本聖子 米田哲子 |
理事 | 遊佐加津代 小林恵子 安田瑤子 村林満詠 多田ことえ 残間登志子 谷内明子 醍醐友子 市川冨美子 石塚知江 江野俊江 三浦彰子 大西智代 小谷晃子 忰山房子 大原靖子 田中愛子 松尾喜美代 村川かなえ |
監事 | 山之内美津子 古川瑛子 |
小野正志

略歴
箏を小野衛・藤田都志、地歌三絃を井上道子、作曲を入野義朗、ピアノを石川百合子、長唄小鼓を田中伝一郎、の各氏に師事。 1974年、NHK邦楽技能者育成会第19期卒業。
箏曲・地歌の古典を中心に、NHK放送や国内各地での演奏活動はもとより、オーストリア・モスクワ・レニングラード・ソフィア・ブダペスト・パリ・ローマ・ソウル・ベルリン等でも公演を重ねている。
また、次代の箏曲界を担う青少年の育成にも力を注ぎ、埼玉県川越市の星野高等学校箏曲部の指導に当たる一方、箏曲ジュニアコンサート開催委員会代表として、1992年から2002年まで「箏曲ジュニアコンサート」の開催運営に携わる。
作品には「樹声」「通りゃんせ幻想曲」「春の闇」「鶏頭」「鳳仙花」「万華鏡」「赤とんぼの夢」などがある。
創明音楽会会長、現代邦楽作曲家連盟会員、日本三曲協会会員、大田区三曲協会会員、学習院大学三曲研究部絲竹会生田流講師、愛知県蒲郡市及び大阪市に稽古場がある。
巨樹・巨木を訪ねることを趣味としており、演奏・講習などで各地をまわる時に、その土地の樹木を探すことが楽しみとなっている。